8月14日なので

こんばんは、春緒です。
毎年この日にお話している件。

ちょっと怖い話かもしれませんので、心霊など苦手な方はご覧にならぬよう。

戦後76年ですね。
明日は終戦記念日となります。

例年、8月14日に同じ話をしております。
個人的な経験談です。怖い話というには怖くもない話ですが。

高校の修学旅行で、広島の平和祈念公園を訪れました。
グループ行動での出来事になります。
公園を散策し、貞子の像を見学し、平和の鐘を鳴らしたりして、過ごしていました。

当日には何の問題もなく、その後、神戸や京都も回って、修学旅行は無事に終わりました。
私が高校生の頃です。当時はフィルムカメラで、撮影してすぐに写真を確認することはできません。
フィルムを使い切って、現像をお願いしてプリントされてから、やっと画像を見ることができます。
修学旅行に当たって、新しいカメラを買ってもらったと記憶しています。もちろん私専用ではなく家族共用でした。私が修学旅行に持って行ったとき、そのカメラは新品であったはずです。
写真に撮影の日付がプリントされるよう、父や兄と一緒に設定しました。

修学旅行は10月でした。
同じ日に新幹線の中で撮影した写真、宿泊先の写真などには、10月の日付が印字されていました。当然ですね。

プリントした写真を友達同士で持ち寄って、焼き増しを頼んだり頼まれたり。時間差で思い出が蘇るのも楽しいことでした。
楽しい思い出の写真に、異変がありました。誰が最初に気づいたのかは覚えていません。

1945- 8-14
広島の平和祈念公園で撮影した写真にプリントされた日付です。

その日付があったのは、平和祈念公園の中の写真だけでした。
ご存知の通り、広島に原爆が投下されたのは8月6日です。1945年、写真の日付と同じ年。
どうしてこの日が? とは、今もってわかりません。

友人たちと写真を見ながら、日付の異常に気づきました。が、不思議と怖い感じはありませんでした。
心霊写真にはなるのでしょうか。
怖い……、と言われれば怖い話なのかもしれないですね。
広島を訪れ、資料館の写真や遺物などで、原爆という兵器の恐ろしさを知った直後のことですから、写真ごときに怖さを感じられない気持ちもあったと思います。

どなたか知らないけれども、きっとこの日に亡くなったのではないか、友人たちとはそんな話をしました。
苦しかったね、きっと、8月6日から14日まで、すごく苦しかったでしょう。
ただただ皆んなでしんみりとしてしまいました。
ああそうか、そうなのか。そんな気持ちになりました。
成仏なさってないのかな、成仏するといいねえ、そんな話はしたかと思います。

自分の8月14日の写真については、怖い話という認識もなくて。
今でも、友人と、しんみりした感情になったことだけ、よく覚えています。

毎年、同じ日に同じ話をしております。
この日は、おそらくは原爆によって命を落とされた名も知らぬどなたかの、ご冥福をお祈りしています。
忘れないですよ。
もう生まれ変わって生命を謳歌なさっていたら私たちも嬉しいです。

無力な私ですが、ずっと祈っています。

1945年を最後に、核兵器が人の上に落とされぬよう、祈っています。
同じ祈りが、未来永劫、世界中の人の心にありますように。